源氏物語 - 紫式部


素読アプリによる、源氏物語の出だし部分の読み上げ動画です。
“The Tale of Genji” Reading by Sodoku-App.

素読 - Sodoku - App
Google Play で手に入れよう

『源氏物語』(げんじものがたり、英語: The Tale of Genji)は、平安時代中期に成立した日本の長編物語、小説。
-- 「源氏物語」(2024年9月7日 (土) 05:44(日時は個人設定で未設定ならばUTC)の版)『ウィキペディア日本語版』より

画像の出典
タイトル: 源氏物語 [1]
著者: 紫式部

2024年(令和6年)大河ドラマ「光る君へ」のメインテーマとなっている「源氏物語」です。
源氏物語などの古典は学校の古典の授業で習ったと思いますが、遠くて全く想像もできない時代のものなのだと思ってましたが、ドラマを通してとても身近に感じられます。(大河ドラマを見られる現代人はとても幸せでありがたいことですね。)
心が生きているというのは昔も今も変わらないのだなとつくづく思いますね。

本アプリで使用した画像では、一般的な教科書に載っているものとは以下のような点が異なっておりますが、今回は画像側に読みも合わせました。
・2ページ目末尾付近
 一般的 :御方がたにもいたう劣らず
 本アプリ:御方がたにも劣らず
・3ページ目
 一般的 :後ろ見しなければ
 本アプリ:御後ろ見しなければ



本文

いづれの御時にか、女御にょうご更衣こういあまたさぶらひたまひける中に、いとやむごとなききわにはあらぬが、すぐれて時めきたまふありけり。
はじめより我はと思ひ上がりたまへる御方がた、めざましき物におとしめそねたまふ。同じほど、それより下臈げらうの更衣たちは、ましてやすからず。朝夕の宮仕へにつけても、人の心をのみ動かし、恨みを負ふ積もりにやありけむ、いとあつしくなりゆき、物心細げに里がちなるを、いよいよあかずあはれなるものに思ほして、人のそしりをもえはばからせたまはず、世のためしにもなりぬべき御もてなしなり。
上達部かむだちめ上人うえびとなども、あひなく目をそばめつつ、「いとまばゆき人の御おぼえなり。唐土もろこしにも、かかる事の起こりにこそ、世も乱れ、悪しかりけれ」と、やうやう天の下にもあぢきなう、人のもてなやみぐさになりて、楊貴妃のためしも引き出でつべくなりゆくに、いとはしたなきこと多かれど、かたじけなき御心ばへのたぐひなきを頼みにてまじらひたまふ
父の大納言は亡くなりて、母北のかたなむいにしへの人のよしあるにて、親うち具し、さしあたりて世のおぼえはなやかなる御方がたにもおとらず、なにごとの儀式をももてなしたまひけれど、とりたててはかばかしき御後ろ見しなければ、事ある時は、なを拠り所なく心細げなり。

0 件のコメント:

コメントを投稿